看護師のほとんどは医療機関に勤めていますが、病院やクリニック以外にも働ける職場は多岐にわたります。たとえば、老人ホームなどの施設でも看護師は活躍していますが、施設では利用者の健康維持のために介護職員とのチームワークが欠かせません。
施設には高齢者を支援するケアプランを作成し、介護サービスをコーディネートするケアマネージャーがいます。ケアマネージャーになるには、介護福祉士や看護師の実務経験がないと受験資格が得られません。そのため、看護師は実務経験を活かして資格取得すると、ケアマネージャーに転職することも可能です。
また、病児・病後児保育所のような病気の子どもを預かる託児所では、常時看護師が必要になります。病児・病後児保育所は感染予防などの目的により、一般の保育園では預かれない子どもを預かる託児所です。病気や病み上がりにもかかわらず親が看病できない子どもを預かるので、子どもの対応には細心の注意と気遣いが求められるでしょう。
病児・病後児保育所では、医療行為と同様に保育の役割も担うためやりがいを感じられます。子どもに接する点は小児科も同じですが、保育士と連携して長時間預かる子どもに安心感を与える役割を担う部分が少し異なるでしょう。そして、助産師として出産に関わる看護師もいます。産婦人科での看護師の職務は医師の補助にとどまりますが、助産師としてかかわると看護師よりも多くの職務を遂行できるのです。